■自由に住み替えられるのが賃貸のメリット。
ライフステージによって求める住居条件が変わります。
夫婦2人だったら、2LDKで充分でしょう。
3LDK以上が必要になるのは、
子供に個室が必要になったり、
親の扶養など、同居家族が増えた場合です。
同居家族の人数や状況が変わったら、
賃貸の場合は、条件に見合う家に住み替えれば問題は解決します。
住環境が変わって住みにくくなったり、
近所づきあいで嫌な思いをするようになった場合も、
賃貸なら、住み替えれば問題解決です。
状況に応じて自由に住み替えられるのが賃貸のメリットです。
■「分譲」の最大のデメリットは、気軽に住み替えができないこと。
生涯で支払う家賃の総額や老後のことを考えると、
分譲マンションを買うメリットはあります。
より快適な住まいを求めるのだったら文句なく分譲でしょう。
しかし、総ての人に分譲マンションを勧められるわけではありません。
「分譲」は住み替えが悩ましいからです。
転勤その他の事情で住み替えの必要に迫られた場合は、
自宅を売却するか賃貸するかを選ぶことになりますが、
売価や家賃が期待する金額にならない場合があります。
住み替え時の経済的な負担の有無は、
ローン返済の進み度合いや、その時の相場次第です。
■分譲と賃貸を上手に住み替える。
知人の例をお話ししましょう。
知人(以下Y氏と呼ぶ)は、まず、立地条件が優れた、
都心の3LDKの分譲マンション(シャンポール大名)を買いました。
年を経て子供の成長に伴い部屋数が足りなくなり、
住み替えようと、条件に合う分譲物件を探しましたが、
Y氏のメガネにかなう物件がありませんでした。
Y氏は、希望にかなう分譲マンションが販売されるまで、
Y氏が住んでいるマンションを他人に貸し、
彼の希望する条件に近い、賃貸マンションを借りて暮らすことにしました。
幸い、彼の持っていたマンションは立地条件が良かったので、
賃貸収入で、家賃の大半をまかなうことができました。
数年を経て、希望に添う分譲マンションを取得。
最初に取得したマンションは賃貸のままにして、
家賃収入を新しく取得した分譲マンションのローンに充当しました。
Y氏は、不動産業界で働いていました。
物件を見極める目を持っていたので、上手な住み替えができたのですが、
要点をつかめば、一般の方でも可能な手法です。
※後日投稿予定の、仮題「上手な分譲マンションの買い方」編で、
Y氏の成功例のポイントを解説します。
「分譲と賃貸どちらがオトク?」の章は、これでひとまず筆を置きます。